【ギターコラム】ギターを弾いた後は弦をゆるめる必要はない むしろゆるめるな

ギターコラム

ギター初心者のもとに襲いかかるギター先輩たちの怪しいうんちく。
今回はよくある「ギターを弾かないときは弦をゆるめろ」というアドバイス。
では早速論破していきましょう。

なぜ弦を緩めなければいけないのか?

理由は「ギターがおかしくならないように」ということです。
弦を標準のチューニングで張りっぱなしにしておくと、強いテンションが掛かり続けて
ネックが曲がってしまったり、表板のブリッジのところが膨らんでくる、というのですね。
確かにこのネックの反りとブリッジ部分の異常は昔のギターや信じられないほど安いギターによく見られます。
でも、この状態は弦を張り続けていたから起こったのでしょうか?
弦をいちいち緩めて、練習を開始するたびにまたチューニングして戻して、って繰り返したほうが
ブリッジやネックに対する負担は大きくなります。
かえって張り続けていたほうが、テンションというのは落ち着いて安定しているものです。物理学的に。

ギターの弦を緩める理由はそれだけです。ギターに負担がかからないようにというだけです。
このことは簡単に論破できるわけです。

弦を緩めてはいけない理由

初心者のころは特に「チューニング」という作業が苦手で時間もかかるでしょう。
初心者のころこそたくさんギターを弾く時間を作らなければいけません。
例えば練習が終わって弦を緩めておいていたらどうでしょう?

さあ練習しよう!とてにとったらまず緩めていた分、ペグをグルグルと巻きチューニング作業。
うーん面倒だな。今度ゆっくり時間があるときに練習しよう。となるのです。
ギターの挫折率は9割なんて言われているんです。
少しでもギターに触るに至るまでの障害はなくしたいもの。
面倒なチューニングを一からやり直しなんて障害になるに決まっています。

ミュージシャンもそうです。弦を緩めていてライブ前リハ前にチューニングをして、結局ライブ中チューニングが安定せず、度々無言のチューニングをやって場がしらけることになります。
チューニング作業なんて見てて楽しいものではありませんよね。
(チューニングに狂いがなくても曲間に必ずチューニングをするミュージシャンがいますが、多分あれは緊張を和らげるためのルーチンなんだと生温かい目で見ています)
ついでに言わせてもらうと人の演奏中に「チューニングがくるってる!チューニングをやり直せ」というおじさんがこの界隈には必ず存在しますが、そういう人はまず音感がない、もしくは音楽の楽しみ方を間違っている人なので距離を置くようにしましょう。

弦は張りっぱなしで問題なし

中学高校時代は寄宿舎のフォークソングサークルに居ましたから、寄宿舎には20台ほどのギターが常時ありました。
今まで私個人で少なく見積もって30台以上のギターを所有しました。
ギター仲間もたくさんいます。職業柄毎日ギターを触ります。いろんなギターを見ます。

弦を緩めなかったからおかしくなったと明らかに言えるギターを私は1台も見たことがありません。
私の所有するギターは弦を緩めたりしません。
(宅配便で送るときは万が一の衝撃でネックが折れない確率が高そうだという理由で弦を緩めています)
3つのギターメーカーの職人さんや営業マンたちを親しくさせてもらています。
正直、中には「弦を緩めたほうがいい」という人もいるにはいますが少数です。
職人やメーカーの営業マンだからと言ってみんながみんな物理に明るいわけではないのです。
ミュージシャンもそうです。弦を緩めていてライブ前リハ前にチューニングをして、結局ライブ中チューニングが安定せず、度々無言のチューニングをやって場がしらけることになります。
(チューニングに狂いがなくても曲間に必ずチューニングをするミュージシャンがいますが、多分あれは緊張を和らげるためのルーチンなんだと生温かい目で見ています)

迷信や都市伝説を見極めよう

世の中は都市伝説や迷信がマコトシヤカに伝わるものです。
自分に害をなすような迷信は今一度根拠を調べて取り払っておくのが豊かな人生を送るコツです。

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