保健所が営業許可を出すための設備

バーの設備バー開業

居抜きの物件を探すメリットはコストだけではありません。

バーを営業するには、保健所の営業許可が必要です。

資格として必要なのは「食品衛生責任者」ですが、これは1日(6時間)の講習を受ければ誰でも取れます。

問題は店の設備です。

開業前に保健所の職員が足を運んで直にチェックするのですが

結構厳しいです。不合格ですと、改正してまた申請して、チェックしてもらう、という思わぬオープン日延期?なことに成りかねません。

保健所の許可なしに営業をすると罰せられて、以降飲食店を営業できなくなります。

物件を探すときからある程度この設備の条件を頭に入れておきましょう。

居抜きの物件はだいたいこの条件を満たしているものが多いので安心ですね。

保健所のバー営業許可に必要な設備

以下、保健所や地域によって若干の違いはありますので事前にしっかり所轄の保健所に確認してください。親切に教えてくれます。

厨房の床がコンクリートまたはタイル張り

シンプルに床を水で掃除できるように、ということです。

厨房とはカウンター内とキッチンスペースのことです。

冬は結構足元が冷えます。

キッチンスペースと客席は扉やカーテンで仕切る

これは個人的に一番衝撃的でした。

お客さんとカウンター越しにおしゃべりしながら、おつまみなどの料理を作る、なんて夢見てたものですから。

でも確かに世の中のバーやスナックなどは調理スペースは奥の

仕切られたところにあるんですよね。(画像参照)

有名なドラマの「深夜食堂」もそう。

「豚汁ちょうだい!」「あいよ!」って奥にこもって豚汁をよそおう。

お客さんとしゃべってるのは料理を出し終わってからなのだ。

マスターが料理のオーダーを受けるたびにお客さんを放ってキッチンに消えるなんて。

一人で切り盛りするバーにとって「問題」なんですよね。

まぁ今現在なんとかなってはいますがね。

あ、カーテンはもちろん防炎のものが必須です。

カウンター内を厨房としますので、カウンターの出入り口には扉を付けなければいけません。

これも居抜きですと大抵もとから付いています。

キッチンスペースとトイレには手洗い器と固定式消毒器

手洗い器は大きさも定められています。

36㎝×28㎝以上でなければいけません。

私の地域ではトイレの固定式消毒器はプッシュ式のせっけん容器を置くことで許可がおりました。

ただしキッチンスペースの固定式消毒器は職員さんが手でつかんでしっかり固定されてるか確認していました。怖い。

厨房に2層式のシンク

私の店は画像のように、カウンター内(食器をメインで洗う)のシンクが

2層式で、キッチンスペースに1層式です。

現実2層式は格段に便利です。

洗い物を種類別(お皿と食材とか)に分けるのが主目的なのでしょうがほとんどの店では洗うシンクと濯ぐシンクに分けて使っています。

洗い物が早くできます。

食器棚に扉が付いていること

普通の食器棚なら扉はついてますよね。でも居抜きによくあることなんですが、前オーナーが許可をもらった後、扉を外してしまっていた、なんてことがあります。

グラスや皿を取り出すのにいちいち扉を開けて、そして閉めて、なんてのが煩わしかったのでしょう。

数年に一度、営業許可の「期限切れ」「更新」ってことで保健所の職員が再検査にやってきます。

(うちの場合7年でした。業態や地域によって違うようです)

そのときに戻せばいいのですが、その扉が見当たらない、ということは更新検査のことは考えてなかったのでしょう。

私の知り合いが居抜きでバーを開くとき、この目にあい、大工さんに扉だけを作ってもらいました。

うちでは扉をつけたまま食器の出し入れをしてますが、そんなに慌てることもないので特に面倒だとは感じてません。

冷蔵庫、冷凍庫に温度計 ごみ箱は蓋付き

正直、私の店ではチェックされませんでした。

せっかく買って用意したのに。

冷蔵庫や冷凍庫が正常に動いてるか、チェックできますがね。

業務用冷蔵庫、冷凍庫には元から内壁に温度計がついてるものが多いです。

ゴミ箱はカウンター内で意外と場所を取りますのでしっかりサイズを測って購入しましょう。

結局20リットルサイズくらいのものしか置けないと思います。蓋付きは見た目にも夏の対策にもマストですね。足で出っ張りを踏むとパカッと蓋が開くやつ、楽しいです。

以上。こんな感じです。開業前に何度か保健所に足を運ぶことに成ります。

バーを営業しているみんながやって来たことです。

楽しくこなしていきましょう。

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