好きなことを仕事にできるのがバー開業 【コンセプト例】朗読バー

朗読バー看板コンセプト

また「コンセプト」の話です。集客力があるからってトレンド(流行)なコンセプトを取り入れるのはどうなんでしょうか?

集客できる旬のコンセプト

例えば、朗読をテーマにしたドラマの視聴率が高かった世界がありました。「例えば」ですよ。

実際NHKで竹野内豊が主役の朗読をメインに扱ったドラマを私は観ました。(視聴率は良くなかったと記憶している。)

「よし!閃いた!朗読ができるバーをやろう!朗読をやってる人や朗読好きな人が集まるに違いない」

そして思惑通り1日10人集まる朗読バーは成功しました。

マスターはこのコンセプトの良さを共有できない

でもマスターは浮かない顔。実はマスター、読書は好きではないし、朗読も何が良いのかよく分かりません。でもお客さんは当たり前ですが、いつも朗読や本の話。

「マスター、芥川にチャレンジしたいんだけど、やっぱり蜘蛛の糸ですかね?蜜柑なんか僕好きなんだけど、、」

「え?蜘蛛の糸はなんとなく知ってるけど、蜜柑?そんなのありました?」

「えー?蜜柑おもしろいよ。読んでみてよ!」

「い、いや、じゃあ今度機会があったら、、」

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無理がありますよね。それでも集客はできてるんだから「仕事」と割り切って頑張りますか?

モチベーションを保てないとツラい日々に

はっきり言いますと、マスターの趣味と合わないバーは数年も持ちません。バーのマスターのモチベーションはお客さんとの楽しい交流です。この楽しい交流がないとモチベーションを保てずバーのその他の仕事がおろそかになって、お客さんの足も遠のいてしまいます。

やはりマスターが好きなこと、得意なことを「コンセプト」にしましょう。

朗読の世界が好きなマスターなら

私は個人的に小説を読むのや朗読が好きです。私が朗読バーを開くなら、あー妄想がムクムクと。

カウンターはコの字の居抜きを探して、立派な本棚を壁一面に立てて、文学作品から絵本までずらりと揃えます。
朗読バー間取り
オープンして間もなく入ってきた常連の中年男性に「今日は誰か来る前に禁断の谷崎潤一郎の刺青、ひと段落ずつ朗読しませんか?」なんて提案。

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「お?刺青行きますか!マスターも好きだねぇ。刺青なら2冊本棚にあるね。」そしてしっとりと朗読してると、カランカランとドアベルが鳴り、ハッ!と見ると常連の若い女性。当然、朗読はストップ。

「あら?2人で仲良く何を朗読してたんですか?あー!谷崎!私好きなんですよー!」

「え?でも女性の前で朗読するのはちょっと」

「いえ、私は構いませんよ。むしろ聞きたいわ。続けてくださいよ。ねー。あ、刺青!そうかー。うーん、気がひけるんだったら細雪はいかがです。あの舟場言葉が素敵なのよね。私も参加していいかしら?」

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あーなんてステキな世界。あ、全て妄想です。ぼーっ。ふふふ

マスターの自然な笑顔にお客さんは癒される

少なくとも私は朗読バーが存在しているかどうかも知りません。「読書バー」と「読書カフェ」は近所に各一軒ずつあります。

集客力のあるコンセプトかどうかは疑問ですが、マスターが好きなことなら少々集客に困っても楽しい日々を送ることができます。

好きでもないことをコンセプトにするのはやめましょう。

次回は「自転車バー」を例えにします。

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