「常連さん」は「宝物」逃すは損失

常連さんバー運営
「一見(イチゲン)は常連の如く、常連は一見の如く扱え」

バー業界の格言に「一見(イチゲン)は常連の如く、常連は一見の如く扱え」というものがあります。「初めていらしたお客さんにも親しく密接に応対し、常連のお客にも丁寧に繊細に応対しなさい」ということなんでしょう。ちょっと難しいので私は「一見さんには常連になってもらうように頑張れ!」とだけ肝に銘じてます。

とにかく2回目3回目来てもらえるように

バーを立ち上げて、よく考えることは日々の集客よりも「常連になってもらう」戦略、工夫です。なぜなら集客よりも「リピーター」つまり次2回目来てもらうお客さんを作ることの方が難しいし、経営上とても大事なことなのです。

常連客が店を維持する

長年続いている小さな飲食店は常連率8割とも9割とも言われています。実際、私のバーと同じテナントビルに入っている10坪ほどの居酒屋さんは20年くらい続いている店です。おじさん1人でやってて、店頭にはメニューどころか営業時間も定休日も出してません。でもオープンの17時直後からチラホラとお客が入り20時頃にはちょうど程よく10人ほどで賑やかになってます。そう、毎日同じお客さんで、常連さんばかりなのです。常連率10割じゃないか?と思えるほど。

この間、この居酒屋のご主人がちょっと良い国産車に乗っているのを見かけました。ほぉ儲かってるんですなぁ、と税務署の職員ばりに目がキラリと。なんせ私の愛車は自転車(クロスバイク)1台のみですからね。免許はすっかりペーパーになってしまいました。車の運転の仕方忘れてしまいました。あ、バーのマスターはママチャリ1台あれば仕事できますので。ご安心を。

なんの話でしたっけ?

常連さんを失うと経営危機に

そうそう、常連さんのことでした。例えばテレビ取材がお店に入って放送されたとたん行列が!うわ、繁盛していいじゃん!おめでとう!、、じゃないんです。放送を観た一見さんが押し寄せることで常連さんが入れなくなって、別の店へ移ったり、または店で遊ぶことをやめたり、で、そして放送を観てきた一見さんはリピーターになりえず、数か月後には閑古鳥が!なんてことに、なんてことはよくあることなのです。それほど常連さんは大切なのです。

リピーターになってもらう可能性を高めるコツをひとつ紹介しましょう。

満席でも入店を断らない

開業当初はお友だちやホームページで興味を持った人が結構な人数、来店してくれます。オープンバブルってやつです。浮かれてはいけません。

客席が満席の状態で新たにお客さんが入って来ました。

あなたならどうしますか?私?私は

「すみません。いっぱいなんです。また今度でいいですか?」ってやっちゃってました。

オープンからしばらくしてお客さんの人数が落ち着いてきたとき、ふと見えたんです、なんかしっかりと。あのとき追い返したお客さんの中に今「常連さん」になってくれている人が結構いたんじゃないか?

遠いところをわざわざ来てくれたかも知れない。何にしても入店するのに勇気がいっただろう。あそこで無理矢理でも入ってもらったら、今頃掛け替えのない友だちになれたかも知れない。後悔先に立たず、だなぁ。

ということで

積み重ね丸椅子

この積み重ねられる丸椅子を用意したのでした。(実際の映像)

積み重ねておけばスペースも取りませんしね。

さて、この席が満席になったとして、

テーブル席

新たに2名さまが入られた。「あ、少々お待ちください。今お席を準備しますね」丸椅子をガシャガシャッと。

簡易席を即座に用意

簡易席

ほら立派な席が出来ました!

どんな御縁があるかもしれません。とにかく入って座ってもらいましょう!

隙間に椅子を置いてご案内

「どうぞどうぞ!今日はちょっと混み合ってますけど、せっかくですからごゆっくり楽しんでください!」

お客さんも店にいらした目的はコンセプトを楽しむことでしょうから、窮屈でもそれが出来れば楽しいはずです。メインの席のお客さんが帰られたら、そこに移ってもらえばいいのです。

常連さんになるかも知れないお客さんを逃すことは大きな損失です。「常連さん」というお宝をゲットしましょう!

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